弊社ではダイレクトマーケティングに関するコンサルティングやプランニングを行っておりますが、最近は担当させて頂いている企業様でもSNSを活用したマーケティングについて話題に上がる事が多くなっています。
こちらのブログのご覧になっている方はご存じかもしれませんが、ダイレクトマーケティングは通販が一般的になったころから始まった、企業がユーザー(消費者)と直接コミュニケーションを取りながら行うマーケティングです。
それ以前はマスメディアと呼ばれる新聞やテレビ等を活用した宣伝手法が一般的でしたが、通販によって企業が消費者個人の情報を得られるようになりダイレクトマーケティングが生まれました。

今回のブログでは、ダイレクトマーケティングの手法の中でもSNSを活用したマーケティングについて取り上げていきます。

※オンラインマーケティングの手法の変化については、過去の記事をご覧ください。   

目次

1.SNSマーケティングとは何か
2.消費者それぞれに最適化されたマーケティング 
3.SNSマーケティングにおけるリスク 
4.まとめ

1.SNSマーケティングとは何か

前段で書かせて頂いた通り、ダイレクトマーケティングの手法の一つとしてSNSマーケティングがあります。
企業は自社のSNSアカウントを作り、そのアカウントから情報発信をしたり、プロモーションを行ったり、ユーザーとコミュニケーションを取ったりします。
SNSでの情報発信は企業がユーザーの反応を把握しやすいという点に加えて、既存顧客だけでなく潜在顧客へのアプローチも可能であるという点にメリットがあります。

そして主に使われているSNSはTwitter、Facebook、Instagram、LINEや動画系のYou Tubeと言われています。
スマホの発達に伴い、消費者自身が自己実現を軸に商品を選ぶようになったと言われるマーケティング4.0時代。
企業は自社のアカウントでいかにブランド価値観を伝え、1人でも多くファンを増やし、ファンから別の人へお勧め(シェア)してもらうかが重要になっています。  

弊社過去ブログより抜粋(https://medelu.jp/medelu/1012/) 

SNSもツールにより特徴が其々ですが、自社のターゲット層に合ったSNSツールを選定するのではなくツールにより更新頻度の強弱はつけるもののなるべく満遍なく行った方が良いと言われています。

Twitter
 ユーザー数の増加は鈍化しているが、10~20代の若年層を中心に支持されている。
匿名性の為個人の本音や日々感じたことがツイートに出やすく、ソーシャルリスニング等のマーケティング施策に生かしやすい。

Facebook 
世界を代表するSNS。
日本国内のユーザー数は2019年に初めて減少したものの、他のSNSに比べてターゲティング精度が高いと言われている。 

Instagram 
ユーザー数の成長率が高いSNS。
シェア機能がないため拡散性は低いものの幅広い世代に情報収集ツールとして使われている為、効果的にタグ付けをする事で自社サービスに関心の高いユーザーと繋がれる。 

LINE
メッセージや電話などのコミュニケーションツールとして使用している人が多いためアクティブ率が他のSNSに比べて高い。
メッセージ配信とタイムライン投稿それぞれに広告枠が設けられている。

YouTube 
 世界ではGoogleの次に使われている検索エンジンとも呼ばれる。
動画の前後や動画中に広告を掲載出来るだけでなく、商品説明を動画で行う事が出来るため訴求力が高い。 

2.消費者それぞれに最適化されたマーケティング 

過去のブログ(https://medelu.jp/medelu/1013/)でも取り上げたように、オンラインマーケティングではサイト等で収集した消費者情報を活用することがマーケティングの要になっています。
SNS上でも同様で、企業はSNSで登録されたユーザー情報を活用し、より自社の狙うターゲットに近いユーザー、興味・関心が近いユーザーに対してSNS上で広告を表示させ自社商品を認知してもらい、フォロワーになるよう促したり、商品自体の購入に促したりしています。

総務省が2020年に日本・アメリカ・ドイツ・中国の4か国において各国1000人ずつを対象に行ったアンケートでは、パーソナライズ(最適化)された広告等への認識調査もされており、消費者自身も配信されている広告が自分宛に出されているという事を認識していると分かります。
ただ、これ以上パーソナルデータを提供したくないという回答がどこの国においても多数を占めており、世界で始まりつつあるCookie規制含め企業はマーケティング手法の変更を余儀なくされそうです。 

総務省 令和2年情報通信白書より抜粋 「パーソナライズされた広告等への認識」
出典:総務省(2020)「データの流通環境等に関する消費者の意識に関する調査研究」

また広告だけでなく、タレントやYouTuberなどフォロワーの多い著名人に商品を使用してもらい、その使用方法やレビューを発信してもらうことでプロモーションを行い、購入に促すマーケティングも生まれています。
これらは全て、最近の消費者思考が関係して機能するマーケティング手法だと考えられます。
企業は消費者が共感する価値観を軸にプロモーションを行うことで購入に促し、その後もSNS上で発信してもらうことで次の潜在顧客へと繋げる。
これら一連の流れが爆発的に拡がると「バズる」訳です。 

3.SNSマーケティングにおけるリスク 

誰でも手軽に使え、企業も簡単に情報発信ができ、「バズる」事で大きな売上に繋がるSNSマーケティングですが同時にリスクも存在します。
「バズる」の対義語ともいえる「炎上」です。
ポジティブな情報や噂よりもネガティブな情報の方が早く回ってしまうのは昔から常ですが、SNSにおいてはそのスピードが従来と比較できないほど早くなっています。
またSNSは情報の真偽が確認されていないまま拡散されるリスクもあり、誰もが簡単に情報を発信し入手できる反面、誤った情報やネガティブな情報も簡単に拡がっていきます。

少し古いデータにはなりますが、令和元年の総務省による情報通信白書では、SNSが普及し始めた2011年を境に炎上件数が急増していると言われています。   

(出典)山口真一(2018)『炎上とクチコミの経済学』 

その為、SNSでマーケティングを行う際にはSNSのメリットだけでなくリスクも認識した上で行う事が必要です。
特に「炎上」は起こってしまった後の初動によってその後の企業イメージが左右されてしまう場合もあり、発生する前からしっかり準備をしていく事が重要でしょう。 

最近ではSNS監視サービスと呼ばれる、ネガティブな情報を監視し発見と同時に対応し炎上を防止したり、炎上を初期の段階で検知したりするサービスもあります。
またSNSを利用する社内担当者に対する教育サービス等もあるようです。 

従来の広告でも内容が不適切だと批判されることはありましたが、SNSは消費者にダイレクトに届いてしまう為、理解の仕方やタイミング、色々な要因により炎上になる得る事を認識することは重要です。 

4.まとめ

今回はSNSを活用したマーケティングについて書かせて頂きましたが、SNSがない世界は想像できないほど現代社会に入り込んでいるツールですので、オンラインマーケティングを行う時には是非活用したいものです。メリット・デメリットを理解し、自社が狙うターゲットに直接メッセージや情報を伝え、双方向コミュニケーションによりブランド価値の向上を目指すなど、SNSを上手く活用することでより良いマーケティングに繋げられるでしょう。

medeluでは、ダイレクトマーケティングのノウハウから、事業ごとに最適化した勝ち筋をご提供できるようサポートして参ります。
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最終更新日:2024年5月16日