前回の記事で消費者の声を集める方法として、最近はオンラインのアンケートツールやSNSを活用する方法がある、と書かせて頂きいくつかのツールを紹介させて頂きました。 
前回紹介させて頂いたツールの中の1つであるFreeasyは弊社メンバーも以前から気になっており、今回テスト的に1つのアンケートを実施してみましたので最近のECサービスにおけるホットな話題と共にご紹介します。

1. 今回調査した内容 
2. 調査票をつくり、アンケートを投稿してみる
3. アンケートの結果とFreeasyで出来ること
4. まとめ 

最近、ダイレクトマーケティングにおいて注目されている「BOPIS」というサービスを耳にしたことはあるでしょうか?  
これは「Buy Online Pick-up In Store」という言葉の略称で、オンラインで購入し商品の受け取りは店舗で行うというサービスです。
弊社でもクライアントと話をする中でこのサービスに関して取り上げる事が増えており、顧客体験を向上させ、消費者のタッチポイントを創出するサービスの一つとなっています。
このサービスは小田急百貨店やららぽーと、東急ハンズ、ユニクロや無印等で取り入れられており「BOPIS」というワードを聞いたことが無くても利用したことがある方はいらっしゃるかもしれませんね。

そして今回アンケートツールを使用して調査した内容は、このBOPISがどの程度認知されていてユーザーは何を理由にこのサービスを利用したいと思っているのか?という事です。
BOPISの需要があるのは我々も一消費者の視点からも分かっているものの、それを数字として把握する、という目的です。 

今回はコストも比較的安く簡単に始められるFreeasyを使用しました。
オンラインアンケートツールは他にもあり、冒頭でお伝えしたように前回の記事でアンケートツール比較もしていますので是非ご覧ください。 

さて、前述のようにアンケートの目的が決まったらまずは調査票を作成します。
Freeasyは会員制のサイトですので、事前に会員登録を行い事務局側で承認がされると利用可能となります。
マイページの管理画面は下図のようになっていて、直感的に操作できとても使いやすいと感じました。 

今回は5問で設定すると最初に決めていたので、5つの質問で知りたい事が網羅されるように質問を考えました。
そしてアンケート実施後に各設問同士をクロスセルさせてより多くの情報が得られるように工夫しながら調査票を作成していきました。 

Freeasyではアンケート対象を下記の9つの条件でセグメントが可能ですが、今回は幅広く一般的な意見として聴取したかったのでセグメントは無しで設定しました。
<性別,年齢,居住エリア(都道府県),未既婚,子ども有無,職業,業種,世帯年収,居住形態> 
※細かいFreeasyのアンケート作成手順はFreeasyサイトよりご確認ください。
そして最後にサンプル数を設定し、回収可能性もチェックし問題なければアンケート作成は完了となります。
その後Freeasyの事務局にてチェックが入り、問題なければそのままアンケートが掲載されます。

今回はサンプル数100でアンケートを作成し、アンケート作成完了後数時間でチェックが完了し掲載、同日中に回答数100に到達しアンケート結果のダウンロードが可能になりました。 

上記の通りあっという間にサンプルが集まったので、次は調査結果の分析です。 
先ほどの管理画面から集計結果を見ると、下図のように自動でグラフを生成してくれます。其々のグラフは画像としてダウンロード可能で、資料に載せたいときも簡単にできます。
回答結果全てをPDFもしくはCSVでダウンロードする事も出来るため、自分でグラフを生成する事も可能です。

上図:自動的に回答結果を棒グラフに表してくれ、設問ごとのクロスセルも簡単に作成可能 

上図:こちらはβ版のグラフ。円グラフを自動で生成してくれる。 

ところで今回の調査結果について少しだけ。
BOPISの認知後は7割近くに上ったものの実際にそのサービスを利用したことがある人は15%という結果でした。
また利用したことがない人のうち、今後このサービスを利用したいかという問いについては過半数の人が利用したいと答えたものの約46%の人は自宅までの宅配を希望していました。  

またBOPISの認知度を問う質問とどのような商品を買うときにこのサービスを利用したいか?という質問の結果をクロスセルで表すと下図のようになりました。
自動で生成される図なので少し見にくいですが、ここから施策を考えるヒントを得ることは出来そうです。 

今回は弊社が実際にFreeasyを使ってみた感想とアンケート結果について少しご紹介しました。 
今回のBOPISに関する調査は、OMO施策の一つとしてECと実店舗を持っている企業の強みをどう活かしていくか?という事を考え具体的なサービスに落とし込む根拠の1つとなります。
肌感覚として市場ニーズを把握していても、実際アンケート調査をして数字として把握すると意外なギャップに気づくこともあります。

以前のブログでもご紹介したように、経験と勘で経営方針を決めていたやり方の時代は終わり、今はデータに基づいてマーケティングを考えていくデータドリブンマーケティングの時代です。
アンケート内容や知りたい情報によってはサンプル数を増やしたり、調査対象をセグメントしたりしながら消費者の声を集めてみるのは如何でしょうか?

弊社medeluでは、ダイレクトマーケティングのノウハウから、事業ごとに最適化した勝ち筋をご提供できるようサポートして参ります。お困りの点などございましたら、どうぞお気軽にご相談下さい。

 ※今回のブログに関連して、デスクリサーチについても過去の記事で取り上げていますので是非ご覧ください。
マーケティングを成功に導くデスクリサーチの基本作法 

最終更新日:2024年7月5日