前回のブログで取り上げたように、最近のダイレクトマーケティングにおいてはSNSを活用するなど顧客との対話が重要になっています。
以前にも増して顧客が企業に対して抱くイメージや評価の拡散スピードが上がり、企業はいち早く顧客からの評価などを認識し、どのような顧客グループが自社にとって重要なのかを正確に理解する必要があります。 
今回の記事ではダイレクトマーケティングにおける顧客ロイヤルティについて取り上げたいと思います。

目次

1.顧客満足度と顧客ロイヤルティ
2.顧客ロイヤルティを分析するうえで重要な指標 
3.まとめ

1.顧客満足度と顧客ロイヤルティ 

従来、顧客満足度という指標を使って企業は自社ユーザーの声を把握していました。
顧客満足度はその名の通り、ユーザーが企業の商品やサービスに対してどの程度満足しているかの度合を示す言葉で、英語ではCustomer Satisfactionと言われマーケティングにおいては「CS」と略されて使われています。
顧客満足度調査が普及する前は「自社の商品やサービスを頻繁に購入する顧客=顧客満足度が高い顧客」と認識されていましたが、調査が普及するにしたがってそのような単純式では表せない事が分かってきました。
商品やサービス自体に満足していたとしても、サポート体制に不備があったり購入プロセスが面倒だったりすると顧客は継続的に商品やサービスを利用してくれないという為です。

 そのような中で、より長期的に自社のサービスや商品に信頼や愛着を持ってくれる状態になっているかどうかを測る「顧客ロイヤルティ」という概念が生まれました。
顧客ロイヤルティは顧客満足度よりもより長期的な視点でユーザーの満足度を測る指標と言えるでしょう。
顧客ロイヤルティの高いユーザーは、自らが商品やサービスを購入するだけでなく企業の広告塔のようにそれらの商品を周囲の人に進めることが多くあることも分かっており、企業は集客やマーケティングに積極的に協力してくれる「ロイヤルカスタマー」として近年その存在が重要視されています。 

2.顧客ロイヤルティを分析するうえで重要な指標 

このように近年重要視されている顧客ロイヤルティやロイヤルカスタマーですが、データとして可視化する事は企業がマーケティングに活用する際に大変重要なことです。その中でも重要とされている指標を紹介します。 

1. リピート率と解約率
あるECサイトが年間平均利用回数を調査したところ、ロイヤルティの高い顧客はロイヤルティの低い顧客に比べて利用回数が1.9倍だったそうです。
また会員となっている場合は、顧客ロイヤルティの高い顧客が多い事で解約率の低下にも影響する事が分かっています。
その為、リピート率と解約率はロイヤルティの高さを分析する上で重要な指標となっています。

2. 顧客単価
ロイヤルティの高い顧客については年間の購入金額だけでなく、1回あたりの購入金額もその他の顧客に比べて高いことが分かっています。
ある調査によると、ロイヤルティが高い顧客は低い顧客と比べ購入金額が1.3倍になるという結果も出ているそうです。

3. 口コミによる拡散数
SNSが発達した今、口コミによる拡散スピードはどんどん速くなっており顧客ロイヤルティを測る指標でも重要視され始めています。
あるスポーツメーカーではロイヤルティが高い顧客の85%が実際に商品を知人など他者に勧めた経験があるという結果が出ており、企業が自社のSNSアカウントで「アンバサダー」等を任命し販促を行う手法にも繋がっていると考えられます。

※参照元:https://digital.tosho.co.jp/column/cx/2878

以前のブログでも書かせて頂いた通り、いかに自社でユーザーのデータを蓄積しロイヤルカスタマーを正確に認識するか、そしてSNSを活用し自社の顧客とコミュニケーションを取りながらユーザー発信の商品口コミを増やしていくかは今後のマーケティングにおいて重要になっていくでしょう。

※過去のブログについてご覧になりたい方はこちら。
SNSを活用したダイレクトマーケティング:https://medelu.jp/direct-marketing/1015/
オンラインマーケティングにおけるデータ収集の重要性:https://medelu.jp/medelu/1013      

3.まとめ

顧客ロイヤルティの向上や、ロイヤルカスタマーの育成は一過性の施策ではできません。
継続的に自社のファンを増やし共にブランドを作り上げる事で起業のブランドを軸にマーケティングを行う事が出来ます。
しかし効果のある施策を組み立てるには、自社のブランド軸の明確化だけでなく自社ユーザーのデータを分析しロイヤルカスタマーを把握することが第一歩として重要です。

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最終更新日:2024年6月20日