以前の記事でも紹介させて頂いたように、弊社はロイヤリティマーケティングのコンサルティングサービスを提供しており、ECの構築から顧客育成などのサポートまでさせて頂いています。
この記事を読まれている方の中には「ロイヤリティマーケティングって聞いたことあるけどいまいちイメージしづらい」と思われている方もいらっしゃるかもしれないので、今回は国内外のロイヤルティマーケティング成功事例として、各社がやっているロイヤリティプログラムをご紹介したいと思います。
企業の規模や、自社のECがどのようなフェーズにいるのか、また事業計画によってロイヤリティマーケティングのやり方は様々ですが、それらを通して私たちmedeluが日ごろどのようなことをサポートさせて頂いているのかもイメージ頂けると嬉しいです。
また弊社medeluのサービスについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

1. ロイヤリティプログラムとは
2. 時代によって変わってきたロイヤリティプログラム
3. ロイヤリティプログラム事例
4. まとめ

ロイヤリティプログラムとは、企業が顧客に対して自社の商品やサービスに愛着を持ってもらうことでLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を上げるために行うマーケティングプログラムのことを指します。

新規顧客の獲得後、すぐ離れていってしまっては意味がありません。
そのため、ロイヤリティプログラムを通して優良顧客を育成して(顧客をファン化して)長く自社の商品を買ったり、サービスを利用したりしてもらえる様にロイヤリティマーケティングを実施していくのです。
例としてイメージしやすいのはポイントに制度ですね。
ポイントに金銭的価値を持たせて貯まったポイントを商品の購入やサービスの利用にお金として利用できたり、権利的価値を持たせて貯めたポイント数に応じて会員ランクやステージが上がったりするものが挙げられます。
皆さんも日ごろから利用されているのではないでしょうか?
その他にもロイヤリティプログラムには下記のような様々なタイプがあります。
・ゲーミングプログラム
・キャッシュバックプログラム
・コミュニティープログラム
・サブスクリプションプログラム
・友達紹介プログラム

これらの取り組みは、現在のようにオンラインショッピングが当たり前になる前から店舗のショップカードやポイントカードという形で存在していましたが、現在は各社のECサイトやアプリ等でこれらのロイヤリティプログラムが行われるのが一般的になりました。
時代による買い物の仕方の変化について気になる方はこちらの記事もご覧ください。

ロイヤリティプログラムを通して企業は優良顧客の育成を目指す訳ですが、その理由は皆さんもお分かりの通り一般顧客よりも優良顧客の方が増益に繋がり易いからです。
ロイヤリティプログラムを通し優良顧客との関係を維持し、より発展させていくことで自社のファンを増やしていくことは新規顧客の獲得と共に重要な施策となります。
弊社がダイレクトマーケティングのサポートをさせて頂く中でも、既に自社のECサイトを持っているクライアントには新規顧客の獲得と共にF2転換をするための施策を提案させて頂いています。
F2転換とは初回購入をした顧客が2回目のリピート購入をする事で、3回目のリピート購入であればF3、4回目であればF4と数字が増えていきます。
新たに獲得した一般顧客をいかにF2、F3に転換させアップセルを行っていくことが企業の利益増には重要なことです。
そのための施策としてロイヤリティプログラムを活用しています。

前段でも少し書きましたが、ロイヤリティプログラムは時代に合わせて変わってきました。
小売業者に関しては、1960年代以前にトレーディングスタンプ(スタンプを何枚か集めると商品と交換できる仕組み)事業が開始されました。
1990年代には磁気式のポイントカードが普及し、2000年以降にはTポイントなどの企業間共通ポイントの利用ができるようになりました。
また他の業界に関しても、航空業界では1980年代にマイレージサービスが始まり現在に至るまで続いています。
クレジットカード事業者では1980年代以前から百貨店系クレジットカードは存在していたものの、1980年代にJCBがカード決済額に応じたポイント付与プログラムを開始し、現在では大半のクレジットカード事業者が商品と交換可能なポイントプログラムを実施しています。
特に現在は多くの人がオンラインショッピングを日常的に行っており、Tポイントやdポイント、楽天ポイントなど店舗横断で貯まる・使えるポイントも増えています。
そのため、どのポイントが貯まるか、使えるかによって購入店舗を決めるユーザーもおり、以前よりもポイントの意義が増しているように感じます。
またロイヤルティマーケティングからは少し離れますが、ポイントの活用という観点では「ポイ活」も一般的になってきており、複数ポイントサイトを利用し副業収入のような立ち位置になってきている面もあります。

(出典:2021年3月10日 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 「ポイントサイトの動向整理」)
(出典:2021年3月10日 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 「ポイントサイトの動向整理」) 

マーケティング手法の変化について気になる方はこちらの記事もご覧ください。

●無印良品
「MUJI Passport」と呼ばれる専用アプリを導入し、1円につき1マイル、20,000マイルで200円分のポイントが付与される仕組みとなっています。
本アプリは2013年5月にスタートし、2022年8月時点の日本での累計ダウンロード数は2,818万、そのほか10の国・地域で展開されています。
(数字の出典:株式会社良品計画 「数字で見る良品計画」より)

●サッポロライオン
サッポロライオンはサッポロホールディングス参加の外食事業者で、「銀座ライオン」や「エビスバー」を運営しており、「club LIONアプリ」と「YEBISU BARアプリ」を導入しています。
前者は100円ごとに5ポイント、1ポイント1円で利用できるポイントプログラムです。
一方後者はおみくじや来店スタンプでマイルを貯め、マイルに応じて好きな特典(ビールやおつまみ)と交換が出来たり、ビールスタンプを貯めてスタンプ数に応じて会員ステータスが上がっていったりするロイヤリティプログラムです。

(出典:PRTIMES 2018年4月25日記事より)

●Starbucks
スターバックスが展開している「Starbucks® Rewards」というロイヤリティプログラムで、日本だけでなく海外含め4,000万人以上のユーザーが利用しており、日本国内では2017年に開始し2021年9月に会員数が800万人を超えました。
ビバレッジやフードを買うとStarが貯まり、貯まったスターに応じてカスタマイズなどへの交換や、会員ステータスが上がっていくプログラムです。
(数字の出典:スターバックスジャパン 2021年9月27日プレスリリース

(出典:スターバックスコーヒージャパン公式サイト 「Starbucks® Rewards」)

●Hotels.com
ホテルズドットコムは日本を含む世界でリワードプログラムを展開しており、利用者数は世界で5,000万人以上。
10泊で1泊分のボーナスがもらえると共に宿泊数に応じた会員ランクもあり、会員ランクによって特典が受けられるサービスもあります。
また会員になると会員価格対象の施設は割引料金で予約ができるロイヤリティプログラムです。

(数字、画像の出典:ホテルドットコム公式サイト

ダイレクトマーケティングを行う上では顧客育成が企業の売上拡大には重要な要素となります。
そしてその施策の一つとして活用されているロイヤリティプログラムについて今回はご紹介しました。
冒頭でお伝えしたように、企業の規模や企業のEC事業の状況によってどのようなロイヤリティプログラムが最適なのかは異なりますが、既存顧客のロイヤル化だけでなく新規顧客を獲得するときにもどのようなロイヤリティプログラムを持っているかは一つの訴求ポイントとなります。
オンラインサイトを立ち上げたけどその後どうしたら良いか分からない、課題が分からないなどダイレクトマーケティングを行う上で抱えている疑問点や不安がありましたら是非ご相談ください。

弊社medeluでは、ダイレクトマーケティングのノウハウから、事業ごとに最適化した勝ち筋をご提供できるようサポートしております。

最終更新日:2024年7月5日